リクオプの採用データベースに眠る採用成功の3つの鍵をTableau上で可視化。「ドクターリクオプ」を通して企業の採用課題に効く処方箋を増やしていきたい。
導入事例：HRソリューションズ株式会社様
「HRソリューションズ株式会社」は、主にアルバイト・パートの人財コンサルティング会社として、大手企業を中心に、中小企業や官公庁・地方自治体といった幅広い組織課題に、IT技術を取り入れた様々なソリューションを提供しています。
キーウォーカーのTableauダッシュボード作成とQAサポートを活用されていた同社で、なぜTableauダッシュボードの顧客提供に至ったのか？ サービス名の「ドクターリクオプ」に込めた狙いは？
プロジェクトチームに、その狙いと導入に至った背景を伺いました。
顧客に採用成功して頂くために。年間数万人ものアルバイト・パートを雇用する企業の採用業務負荷を、HRテック＋Finテック技術でDX支援。
ーーはじめにサービス内容についてお聞かせください。
鈴木様：HRソリューションズは、アルバイト・パート採用業務を主軸に、入社後の現場生産性向上や従業員の働く環境改善まで、様々な組織課題に効く3つのHRテック＋Finテックサービスを提供しています。
- 働く人数を増やす…採用成功を導く『リクオプ』
- 働く効率を上げる…生産性向上を実現する『ハイソルシフト』
- 働く環境を整える…雇用ＤＸを実現する『従業員向けアプリ』
入替スピードが速く採用人数が多いアルバイト・パート採用を効率化するためには、AIやビッグデータなどの技術導入が不可欠となります。例えば、『リクオプ』では良い人材をより早く採用するために、チャットボットやビッグデータを用いて選考日程の自動調整を行い、面接官の手間を削減。面接官は自社ブランドに合う人材を選考する業務に専念頂いています。『ハイソルシフト』では、従業員が “スキマバイト”できる時間帯を見つけたらすぐにLINE/SMSからシフト申請ができ、忙しい店長が対応しなくてもシフト充足率を高める事ができます。『従業員向けアプリ』では、来春に解禁される“デジタル給与”を見据えて、従業員の皆様に必要な便利機能を順次搭載していく予定です。
お預かりした様々な組織課題を解決していくことが、アルバイト・パート従事者一人一人が生き活きと働ける環境改善に繋がると考えています。
コロナ禍での急速なデジタルシフトで「採用の可視化」に関心が集まる。
今後の変化をいち早く掴み、スピーディに備える事が採用の鍵となる。
ーー「Tableauダッシュボード作成」「Tableau QAサポート」 導入のきっかけは？
金子様：主力サービスとなる『リクオプ』は、2012年の誕生から10周年を迎えました。
当時は、採用ホームページを持つ企業は限られていました。企業がＷＥＢサイトに求人掲載しても、応募者側が電話応募することが主流でしたので、結局企業側の応募者対応もデジタル化が進みませんでした。
この10年でネットやLineを使った応募が当たり前となり応募者のデジタルシフトが進んだ事を受け、企業側でも募集から採用までをネット上で完結できるリクオプのご導入が進み、1000社を超えました。
こうした就労者の行動変容は、ＨＲ業界全体に大きな変化をもたらします。当社は、蓄積した3450万人に及ぶ膨大な応募者データから少し先の動向を予測して、企業の採用成功の鍵を発見したいと考えてきましたが、効果的な活用ができないまま、目の前の課題を優先する日々が続いていました。
そんな中、新型コロナがもたらした就労意欲の変化や、毎日営業時間が変わる行動制限に翻弄された飲食や販売チェーンでのバイト募集の難しさから、採用部の過去の経験値だけでは先を見通す事が難しくなり、お客様から応募者データの可視化のご相談を多くいただくようになりました。
今後の日本は更なる生産年齢人口の減少局面を迎えますので、いち早く応募者の変化を捉えて、自社の採用手法をスピーディに変えていくことが益々重要になって来ると考えています。Tableauを通してリアルタイムに企業の採用プロセスを可視化して課題発見のスピードが上がれば、「採用改善へ向けたシナリオ」実行の数が増えて来ると期待しています。
ーー現場経験者でもある東海林様のエピソード
東海林様：
そんな「課題」をキーウォーカーさんに相談して、Tableau上でとても見やすいダッシュボードを作成して頂きました。提供したお客様にも大変好評でしたので、徐々に提供社数を増やしていき、アルバイト・パートの採用活動指針となる「ドクターリクオプ」の提供が実現しました。
今は、各社毎の採用プロセスの可視化に留まりますが、今後を見据えて、各業界内での自社のスコアが比較できると、より明確な改善目標が生まれて来ると考えています。応募から入社に至るまでのスピード（歩留まり）を定量化できると具体的なアクションに移しやすいですし、新任の方から経営層に至るまで、誰にでも有効活用いただける汎用的なレポートになりました。
当社の膨大な雇用データが宝の持ち腐れになっていましたが、漸く形にすることができて、お客様との意見交換も活発になったと感じます。今後は更に、データドリブンな採用戦略を広めていき、少しでもお客様の採用課題の処方箋になれば良いなと思っております。
ーーちなみに課題を感じていた頃、TableauというBIツールの存在はご存知でしたか？
鈴木様：そうですね。Tableauは求人募集件数の分析で使っていました。膨大な日本全体の求人広告の出稿件数と応募数の流動モニタリングと、当社が手掛ける１社１社の採用選考のプロセス（歩留まり）の課題発見とKPIベンチマーク型のモニタリングとでは、アプローチが異なりました。コロナ禍で生まれた時間を活かして2020年にTableauをテスト導入したのですが、共通プラットフォームを完成させるまでは苦労しましたね。開発部門に依頼すると実装スピードは速いのですが、やはりTableauの良い所は、お客様との会話の中から見つけたヒントを都度反映できる日々の利便性にあります。一般社員に3ヶ月をかけてTableauをマスターしてもらいました。
ーー既に内製でダッシュボードの作成に着手していたのですね？
鈴木様：はい。ただTableauでダッシュボードを見易く創る技術だけでは、可視化レポートは完成しません。
データアナリストの観点を持って、お客様の見たい指標やスコアに沿って、狙ってゴールシークさせていく設計力が必要です。「見える」という可視化レベルで終えず、その先の課題改善目標へ向けて「アクションに繋げる」表現力が必要だという話になり、キーウォーカーさんにご相談することになりました。プロに作って頂くことで、お客様にも使いこなして頂けるものにしていきたいです。
採用成功の鍵となるファクトを掴み、課題解決に導く採用の処方箋を増やしていきたい。
ーーキーウォーカーを選んだ理由は何でしたか？
鈴木様：きっかけは、セールスフォースTableauの営業担当の方にご相談した事です。
私達には、Tableauのグラフィクス（表現力）が使いこなせませんでした。忙しい採用部の担当者がパッと見て分かるダッシュボードを表現するためのアイデアや事例が豊富にはありませんでしたし、データベース構築が甘いと表示リードタイムが担保できません。キーウォーカーさんなら、それらの問題も心配なく作って頂けるとご推薦を頂きました。
キーウォーカーさんとの最初のミーティングが印象的でした。営業責任者の方がズバズバと改善案を切り込んで来られたのですが、お客様への提供品質を第一に思っている証拠ですので、却って安心できました。
ーーちなみに弊社以外で比較検討し、迷ったところはございましたか？
鈴木様：キーウォーカーさんへのご相談後に、数社からもご提案を頂きましたが、Tableau上での自由設計型のサポート提案は殆どなく、プロトタイプ型の提案が多かったように思います。
私達の目的は、マーケットの定点観測や量産型のプロトタイプでのご提供ではなく、各社様毎の採用方針の違いを捉え、ご利用企業にあった採用課題の処方箋を作りたかったので、対話型で制作頂けるキーウォーカーさんにご依頼しました。我々のお客様であるアルバイト・パート採用企業の業種も多岐に渡るのですが、ご提案の際に、キーウォーカーさんが作成されている業種インダストリー別のサンプルのダッシュボード集を拝見して、各業界の特性を捉えたパッとわかるUI・UXの良さに共感しました。こういう具体例が豊富にあると、迷いは払しょくされますね。
ーー今後の展望は？
鈴木様：
コロナ禍が明け、2023年は本格的な働き手不足感でスタートしています。賃金UPへの取組もマッタなしですし、賃金があがるといわゆる「年収の壁」の問題から一人当たり労働時間が上がりにくくなりますから、店舗や現場のシフトがなかなか充足しなくなってくると予測しています。
日本のアルバイト・パート採用を支える全てのご担当の方に、この「ドクターリクオプ」をお使い頂き、見えた採用の処方箋をもとに採用力を高めていい人材をしっかり確保して頂きたいです。
ーー大変貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
この記事の著者：市川美穂
