難易度が高いと思われた『コンプライアンス状況』をTableauで可視化。 想定の4分の1でのスピード納品により、新サービスを迅速にリリース。
導入事例:レクシスネクシス・ジャパン株式会社様
世界150か国以上でサービスを提供するリーガル情報サービスのパイオニアかつリーディングカンパニー レクシスネクシス・ジャパン株式会社。
製品開発は内製化が主流の同社で、Tableauダッシュボードの作成をキーウォーカーに依頼するまでに至るいきさつ、導入前の課題や納品後の効果等も踏まえてシニア製品開発マネージャーの神戸さんにお話を伺いました。
世界150か国以上でサービスを提供するリーガルデータサービスプロバイダー
ーーはじめに、事業内容や業務内容について、お聞かせください。
神戸さん𝄈レクシスネクシス・ジャパン株式会社は世界150か国以上でサービスを提供するリーガルデータサービスプロバイダーです。国内およびグローバルカンパニーに対して法規制情報の提供やコンプライアンス業務の支援を行っています。 私の所属する製品開発部は、レクシスネクシスの海外の開発チームとともに、日本市場向けのリーガルソリューション「LexisNexis ASONE」 を開発しています。LexisNexis ASONEは法令・コンプライアンス遵守を目的として開発した製品です。日々更新される法規制情報の収集、コンプライアンス体制の構築と運用、従業員へのコンプライアンス教育など、様々なサービスで企業ユーザーのコンプライアンス活動をサポートしています。
コンプライアンス活動は効果が見えにくい。
コンプライアンス情報を可視化するにはどうすればよいかを考えてきた
ーー業務上課題になっていたことをお聞かせください。
神戸さん𝄈企業においてコンプライアンスの重要性が高まっています。コンプライアンスの体制構築と実践は事業運営上、必要不可欠な課題となっており、各企業とも何等かの対応をしていることと思います。しかし、コンプライアンス活動が形骸化してしまい、時間と費用をかけたにもかかわらず効果が見えにくいという問題がありました。
そのような背景のなか、弊社の製品チームは、コンプライアンス状況を適切に把握するための手法を検討しました。
従来の従業員へのコンプライアンス意識調査を中心とした手法では、いわゆる回答者の主観的な要素が入るため、必ずしも正しい実情を反映しているとは限らないことがありました。
そこで、企業における法規制情報への対応状況など、データに基づく客観的な視点を加味する手法を取り入れることで、より実情に近いコンプライアンスの状況把握を行いたいと考えました。
弊社の持つ法規制データベースに蓄積されている膨大な法規制情報やコンプライアンス情報を効率的に扱うことができ、かつ強力なビジュアライゼーション機能による情報可視化が可能なビジネスインテリジェンス(以下「BI」)ツールを弊社製品に組み込むことは企画段階から頭の中にはありました。
そんな中、以前からお付き合いのあったTableau社に相談を行い、Tableauを駆使すれば弊社で表現したかったことを可視化することができるということがわかりました。
設計から実装まで一貫して対応できる実績豊富なパートナー
ーーキーウォーカーを選んだ理由をお聞かせください。
神戸さん𝄈弊社の製品はこれまで、原則として自社内で開発しており、本格的にBIツールを利用する実績はありませんでした。当初、本企画も自社での開発を検討していましたが、Tableauの担当者様にお話ししたところ、設計から実装まで一貫して対応できるパートナーとしてご紹介いただきました。
その際、「Tableauダッシュボードギャラリー」を拝見し事例をたくさんお持ちであることと、タイトなスケジュールの中、対応してくださったため選ばせて頂きました。
『コンプライアンス状況の可視化』という難易度の高い要求でしたが、弊社のサービス・考えを営業担当・データサイエンティストの方がしっかりと理解してくださいましたので、やりたいことが実現できそうだなと思ったことも理由の1つです。
自社内だと8ヵ月以上かかることが想定されたダッシュボードの作成を2ヵ月に短縮
ーーTableauダッシュボード納品後の効果を、お聞かせください。
神戸さん𝄈当初、自社で開発することも検討しましたが、開発期間が8ヵ月ほどかかることがわかりました。
ダッシュボード作成依頼を行ったことにより、当初想定の4分の1の2ヵ月ほどで作成いただいたことで「LexisNexis ASONE」の機能を拡張した弊社の新サービス「ASONE コンプライアンス・サーベイ」を予定通り無事にリリースすることができました。
コンプライアンスという概念的で目に見えないものを、ダッシュボード上で弊社の要望通り可視化することができました。
本サービスを活用することで、コンプライアンス施策がきちんと機能しているかなどを数値で示し、より効果的なコンプライアンス体制構築に役立てていただけると思います。
数値化されたコンプライアンス状況により、「組織ごとのコンプライアンス・リスク把握」、「リスクの経年変化」、「他社標準との比較」など、様々な観点で企業のコンプライアンスの状況を見ることが可能となりました。
ただ単純に分析作業を行うのではなく、ご提案をいただきながら進められたので非常に良かった
ーーキーウォーカーの評価について、お聞かせください。
神戸さん𝄈要件定義フェーズにおいては、弊社の持つ「様々な法規制データを活用してのコンプライアンス状況の可視化」というお題に対し、データサイエンティストという専門家の立場から分析とご提案をいただいたことは非常に良かったと思っております。実装フェースでは、設計書通りにきっちりと当てはめて進めていくのではなく、フレキシブルにご対応いただきながら、最終的な成果物に落とし込んでいただきました。
設計から実装まで、それぞれ各フェーズの専門家に参画していただき、責任をもって対応していただけたと思います。
リリース後もメンテナンスに向けてのスキルトランスファーについてもご相談にのっていただき、今後自社でダッシュボードを拡張することも視野にいれながらサービスを展開したいと考えています。
今後は法規制の予測やリスク対策の自動化に取り組んでいきたい
ーーレクシスネクシス様の今後の展望について、お聞かせください。
神戸さん𝄈今回は、コンプライアンス状況を分析するサービスの第一弾として「ASONE コンプライアンス・サーベイ」のダッシュボードを弊社のサービスとして提供することとしました。今後、弊社の法規制データベースに蓄積される様々なデータを活用し、法規制の予測やリスク対策の自動化などに取り組み、さらにこちらのデータにおいても可視化していきたいと考えています。